相続Q&A 312 店舗兼住宅における贈与税

Q312

夫(婚姻期間20年以上)から家屋とその敷地の贈与を受けることになりました。その家屋の一部が店舗で、他の部分が居住用となっていますが、贈与税の配偶者控除は適用できるのでしょうか。

 

A312

特例の適用を受けることは可能です。

居住用不動産とは「贈与を受けた配偶者が居住するための国内の家屋またはその家屋の敷地」です。

店舗兼住宅の贈与については、その居住の用に供している部分が「居住用不動産」に該当します。

下記の区分に応じて居住用部分の面積の算定した上で、特例の適用を受けることができます。

 

(1)居住用部分以外が10分の1以下である場合 = 評価額の全額が配偶者控除の対象

   土地などおよび家屋の全体が居住の用に供する土地等または家屋として取り扱われます。

 

(2)居住用部分以外が10分の1を超える場合

   = 下記のように算出された居住用部分の面積に対応する評価額が配偶者控除の対象

 【1】家屋

  A+B×A/( C- B )= 店舗兼住居等の建物の居住用部分面積

  A. 建物のうち居住の用にもっぱら使用している部分の床面積
  B. 建物のうち居住の用と居住の用以外の用とに併用されている部分の床面積
  C. 建物の床面積

 

 【2】土地等

  D+E×【1】の店舗兼住居等の建物の居住用部分 /【1】のC= 店舗兼住居等の敷地の居住用部分面積

  D. 敷地のうち居住の用にもっぱら使用している部分の面積
  E. 敷地のうち居住の用と居住の用以外の用とに併用されている部分の面積

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